皆さんは、もちろん バッドエンドという言葉をご存知でしょう。映画やドラマで明るくハッピーな形で終わるのがハッピーエンドですが、いかにも後味が悪く陰湿・悲惨に終わるのがバッドエンドです。
一般的に、映画やドラマを見る人は、ハッピーエンドを望むわけで、嫌な終わり方をしたらその映画やドラマは嫌いになってしまいますよね。しかし、この「ミスト」という映画、敢えてその危険を冒して、原作ではなかったバッドエンドに仕上げられました。何故、この様なバッドエンドにしてしまったのでしょう? そんなことを考えながら久々にこの映画を鑑賞してみました。
この映画「ミスト」は某サイトでバッドエンド映画ランキング第一位に輝いています。
数年前に見てからずっと印象に残っていた作品なのですが、これほどバッドエンドな映画は他に類を見ません。映画史上最悪のエンディングと言われています。
しかしながら、このバッドエンドというのは、結構 癖になるというか、後味は悪いのですが、いろいろと考えさせられたりします。 また今回見てみようと思ったのも、この映画 最悪な終わり方だったけどとても面白かったな という印象があったからです。というのも、この映画は人気ホラー作家、スティーブン・キングの原作を「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボン監督が映画化したものですので面白くない筈がないのです。そんな面白くない筈がない映画史上最悪のバッドエンド映画「ミスト」をご紹介して行こうと思います。
ストーリーは、ある日突然 嵐の後に立ち込めた濃霧でスーパーマーケットに閉じ込められた人々を謎の生物が襲います。立ち込めた濃霧の中には”何か”が潜んでいて人々に襲いかかるんですね。
これだけだと、B級映画の雰囲気がぷんぷんしますが、未知の生物の正体を知るまでの展開が、あのリドリー・スコット監督の「エイリアン」にも匹敵するほどにハラハラ・ドキドキします。
徐々に明らかにされる謎の生物の正体に人々は恐怖し、やがて絶望してゆくという展開です。
スーパーに閉じ込められた人の中には、人々を危険な方向へ煽動するキリスト原理主義者の女性も現れ、恐怖と絶望の中、人々はだんだんと過激化していきます。極限状態の中で崩壊して行く人間関係を見事に表現しています。
原作は、こんなにバッドエンドではないらしいですが、ラストの展開には賛否両論あり、絶賛する人もあれば、こんな胸糞悪い映画は二度と見ないという人もいます。
バッドエンドを酷評する映画ファンも多く、故に映画としての評価はそれほど高くないです。しかし、このラストにしたことにより、人として生きて行く上での生き様についていろいろ考えさせられるのではと思います。先の見えない人生、その時々の判断が最善だったのかどうかは死ぬまで分からないのです。私としては、この映画はお勧めです。
ラスト・シーンです。軍の助けが来たのに、この表情です。ネタバレになるので何故かは、言えません。
この映画「ミスト」U-NEXT で見放題です。